All Posts bynoriko

4/25◎入荷のお知らせ

スウェーデンの『ゴットランド島の伝統図案』(新刊)、『ゴットランド島のステッチ』(新刊)、同じくスウェーデンの『エーランドの編み物パターン』(新刊)、冊子「民藝」の北欧工芸特集号を追加しました。
加えてオリジナル商品として、編み物で使うリペアフック2.5㎜もアップしました。



編み物関係はスウェーデンの新刊、3冊になります。オフシーズンの入荷となってしまいましたが、すてきな本ばかりなのでぜひご覧ください。

また冊子「民藝」は、柳宗理、浜田庄司、そしてなぜか河野鷹思という我が国の民芸・デザイン界の大物による北欧工芸座談会を掲載。グスタフスベリのウィルヘルム・コーゲ氏ご本人の寄稿による来日記(浜田庄司さんちにお泊りされたとか)などもあり、なかなかおもしろい内容です。

リペアフックは、靴下編みのための細いリペアフックが欲しいとのお客さまのご要望を受けて、いつもお世話になっている工房の方にお願いして作ってもらいました。

またセルブーミトン本は残り2冊です。次回の入荷は未定なので、気になる方はお早めに。

そろそろGW。我が家は遠くの親戚が泊りで遊びに来る予定です。そろそろ準備をしなくてはなりません~。

4/21◎新着本追加しました

ノルウェーのセルブーミトン図案集『SELBUVOTTER』(再入荷)、フレメ刺繍図案集 モダン・クロスステッチ集『森の物語』チェコの画家ミルコ・ハナーク挿画、デンマークの人気手芸作家Lis Paludanによる手芸本三冊(ドイツ語版)『はぎれのマジック』『新しい刺繍のアイディア』『楽しい刺繡』を追加しました。

セルブーミトン図案集は再入荷になります。
こちらは新刊本ですが、輸送時のダメージにより表紙角に凹み線が入ってしまったものがあります。先方にはできるだけ丁寧な梱包をとお願いしているのですが、日本のように厳重に梱包する習慣がないため、今回も表紙角にダメージがでてしまいました(中のページは、もちろんきれいです!)。
ご注文を頂いた順番に、できるだけよい状態のものからお届けする予定ですが、その点、ご確認&ご了承の上、ご注文くださいませ(商品ページに参考画像を掲載してあります)。

また今回は、ご予約分をのぞいた少部数の販売になります。もしご希望の方がいらっしゃるようでしたら再入荷も検討できたらと思っていますので(あまりに少部数ですと、輸送費等の関係でちょっと難しくなるのですが…)、その場合はまた改めて告知いたします。

気持ちのいい天気が続いています。花びらが散り終わった桜の若葉も、目に気持ちよく沁みます。どうぞよい週末を。

4/14◎新着本追加しました

スウェーデンのGustavsberg(グスタフスベリ)のアート・ディレクターとして、ベルント・フリーベリやスティグ・リンドベリを見出した、北欧の現代陶芸の父、ヴィルヘルム・コーゲの図録&作品集ノルウェーの伝統刺繍図案集宮脇綾子自選展図録(絵葉書7枚のオマケ付!)西洋の紋章本をアップしました。よかったらご覧ください。

こちらは今ちょうど桜が満開!今週末はお花見かな~と思っています。よい週末を…。

4/10 新入荷

縁あって入荷できた手芸本、ハンガリーの伝統刺繍本デンマークのフレメ刺繍の本昭和のワンポイント刺繍本スウェーデン織りの本をアップしました。よかったらご覧ください。

また今更で恐縮ですが、Twitterを始めました。Instagram同様、ここで入荷のお知らせなどをしていけたらと思います。まだ使い方が分からなくて、かなり挙動不審ぎみですが、メルマガ代わりにフォローしていただけたらうれしいです。

お天気のすぐれない日が続いています。花散らしの雨になりませんように、と思いながら、窓の外を眺める毎日です。

4/7 新入荷

◎新着本を追加しました。エストニア民芸刺繍の貴重書籍バラの園芸本ドイツのクロスステッチ図案集です。よかったらご覧ください。

ノルウェーのミトン本『SELBUVOTTER』をお待ちのお客さま。お待たせしてしまいたいへん申し訳ありません。版元の手違いで入荷が遅れましたが、現在、ノルウェーから日本へ輸送中ですので(トラッキングコードで確認済みです)、ご心配おかけしてしまい恐縮ですが、もうしばしお待ちくださいませ。入荷でき次第、すぐにご連絡いたします。

時間をみつけて、サイトのデザインを、ちょこちょこいじってみています。パソコンの方にも、スマホの方にも見やすくと思いながらやっているのですが、なかなか難しいですね…お気づきの点ありましたら、どうぞお知らせくださいませ。

ノステピン(糸巻き棒)の使い方と選び方

毛糸玉(中央から糸を引き出すタイプ)を作るには、専用の糸巻き器があると便利です。
でも、毛糸の量が少ない場合、たとえば色別にちいさな毛糸玉を作ったり、残り糸をきれいに巻いたりしたい場合、そんな大掛かりな道具を使わなくても大丈夫。

必要なのは、ノステピンと呼ばれる糸巻き棒(→ 当店で取り扱っているノステピン)、または代用品となる棒。これを使えばきれいな毛糸玉が、簡単に作ることができます。
毛糸を巻く方法、ノステピンの選び方などを以下にまとめてみました。

ノステピンを使った毛糸玉の作り方(中央から糸を引き出すタイプ)


ノステピン(または短い棒)に糸端を少し残しながら、毛糸を巻いていきます。
(中央から毛糸を引き出したい場合、ここで残した糸端が、最初に引き出す糸になります。また残した糸端が邪魔になる場合は、ノステピンの溝に巻いておくか、マスキングテープなどで仮留めすると作業がしやすくなります)


作りたい毛糸玉の大きさ(タテ)より少し短い長さまで、棒に対して横に毛糸を巻いていき、


その後、棒を少しずつまわしながら、糸を斜め45度に敷き詰めるように巻いていきます。このとき、できるだけやさしくふんわりと巻くようにすると糸が傷みません。



ぜんぶ巻けたら糸を毛糸玉に対して横に巻き、端をはさみ留めて、



棒からすぽっ。
はい、できあがり!

ノステピン(糸巻き棒)の選び方


すべりが良く、ガザガザした素材で作られていないものを選ぶのがポイントです。すべりがよくないと、外す時にひっかかってしまい、せっかく作ったきれいな毛糸玉が崩れてしまいます。

また先にいくにしたがって、ほんの少し細くなっていくものを選んでください。細くなっていないと、出来上がった毛糸玉がうまく抜けず、最悪の場合、もう一度やり直しなんてことも……。

棒の長さは、長くても30cm未満くらいが適当です。あまりに長いと、手首を大きく回さなければならず大変&結構、疲れます。毛糸の太さ、作りたい毛糸玉の大きさによって、必要なノステピンの長さは変わってくるので、用途によって変えてもいいかと思います。

当店で取り扱っているノステピン

シェットランド・ハップ・ショールの今と昔

ハップ・ショールの歴史と編み方を取り上げた新刊『Shetland Hap Shawls, Then and Now シェットランド・ハップ・ショールの今と昔』(2006年刊行)の取り扱いを始めました。

ハップ・ショールとは、シェットランド諸島で古くから、少なくとも150年以上前から編まれていた日常使いのショールのこと。
北の寒さを防ぐ防寒着として、また赤ちゃんのおくるみとしても使われていたというハップ(=「暖かな覆い」「暖かく包むもの」という意味の言葉だそう)は、シェットランドに同じく伝わる繊細でゴージャスな伝統ニット「シェットランド・ショール」とは違い、少し太めの糸を使ってざくざくと気軽に編まれているのが特徴のひとつです。

働く女性たちの日常着として編まれたハップは、その構造もとてもシンプルです。
「センター」と云われるまんなか部分は、基本的にガーター編み。そのまわりをレース編み(多くの場合「Old Shale」日本でいう藤編みが使われます)と縁編みで囲むという形が一般的でした。
簡単に素早く編めるように工夫された、まさに普段使いにぴったりなショールなのです。

カジュアルなガーター編みと、かわいらしいレース編みで編まれたハップのデザインは、現代の私たちから見ても魅力的です。
装飾的過ぎず、モダン過ぎない。機能的で美しいデザインといったらいいでしょうか。
そう感じる人は海外でも多いのか、近年、ハップ・ショールをアレンジしたパターン(Kate DaviesさんのA Hap for Harriet・2014年やJared FloodさんのQuill・2012年などなど)が次々と発表され、人気となっています。

地元の女性たちの日常着であったハップは、島外で取引される最高級のシェットランド・レースとは違い、記録があまり残されてきませんでした。



今回取扱いを始めた新刊『Shetland Hap Shawls,Then and Now シェットランド・ハップ・ショールの今と昔』は、そんなハップの知られざる歴史と編み方を、19世紀からの貴重な写真とともにひもといた一冊です(2006年刊行の本書は、ハップに光を当てた先駆的一冊でもあります)。

著者のSharon Miller(シャロン・ミラー)さんは、Rowan等で作品を発表しているイギリスのニット・デザイナーさん。彼女が古い赤ちゃん用のハップに出会ったことから、この本は生まれました(このハップのパターン・編み方も本書に掲載有)。



ニット・デザイナーらしく、ハップのパターン(編み方説明)も、たっぷりと収録。
ビンテージ・ハップから、四角形ではない変形ハップ、ヴィクトリア朝時代のハップをもとにしたパターン、レース部分の伝統的な色見本レシピ、伝統的な縁編みなど、ハップについて知りたい方にはもってこいの内容になっています。
また編むときのコツや「伝統的な編み方」「現代でよく使われる編み方」についてもきちんと解説されていて、うれしい限り。


長らく品切れで、入手困難だったこの本。
今回、ひょんなことから在庫が見つかったとのことで(シャロンの息子さんが倉庫で見つけたとか!)、急いで取り扱いを依頼しました。
詳しくはこちらの商品ページでも解説していますが、在りし日のシェットランド・ニッターたちの写真の数々だけでも興味深く、ニットに興味がある方はもちろん、世界各地の伝統文化、手仕事に関心のある方にも、ぜひ手に取っていただきたい一冊です(オールカラー。テキスト英文。チャート・写真多数)。

新パターン・ミトン「RIN」


新しい編み物パターン・ミトン「RIN」をravelryにアップしました(→Link)。
今回は2サイズ展開で、日本式の編み込み図案+文章による編み方説明となっています。

使用糸は、パピーのブリティッシュファイン。
英国産100%ウールで、フェアアイルに使うジェイミソンズのシェットランド・スピンドリフト(Jamieson’s Shetland Spindrift)やジェミイソン&スミスの2 Ply Jumper Weightに似ていますが、この二つに比べるとあまりちくちくしません。
重さはシェットランド・スピンドリフトが105m・25g、2 Ply Jumper Weightが114m・25g、ブリティッシュファインが116m・25gなので、心持ち細めでしょうか。

複雑な色味もなかなかステキで、個人的にはもう少し色数があればさらにうれしいのですが(現在30色)、からし色は今シーズンの新色だそうで、これから少しずつ増えるといいなーと思っています。




また今回は、作り目部分に「別糸で作る一目ゴム編みの作り目・Tublar Cast On for 1×1 Rib」を使いました(が、パターンにはお好きな方法の作り目バージョンも併記していますので、お好みの方法で)。
じつはわたし、別鎖で作る一目ゴム編みの、別鎖を拾う工程が、いくぶん苦手なのです。でもこの方法なら、そのまま編んでいくだけなので、とても楽ちん。




こちらにチュートリアルをまとめてみましたので、よかったら参考にしてみてください(→Link)。

ラベリーでの購入方法は下記をご参照ください(参考画像が違うパターンのものですが購入方法は同じです)。
編み物シーズンもそろそろ終盤ですが、楽しんでいただけたらとてもうれしいです。

1.パターンサイト(→http://www.ravelry.com/patterns/library/rin-2)の右上にある「buy it now」をクリックします。
(同じところに「¥250.00 JPY」と値段の表示がありますが、これは250円の意味です)
rav

2.でてきたポップアップの「buy now」をクリック。
rav2

3.paypalアカウントを持っている場合はパスワードを入力し、
持っていない場合は下の「Don’t have a paypal accunt」(赤丸)をクリック。
rave3

4.プルダウンメニューの国を「Japan」に変え(変えると日本語になります)、クレジット情報を入力。同意し、支払い終わったら、ページが変わるので「Downlad Your Patterns Now」をクリック。
rave4

5.Ravelryサイトに戻るので、日本語ファイルをクリック。
(Ravelryアカウントを持っている場合は、クリックしなくてもご自分のlibrary内に自動的に格納されます)

6.Ravelryのアカウントを持っていない場合は、downloads@ravelry.comからくるメールにあるダウンロード先をクリックすればダウンロードが完了します。

Tublar Cast On for 1×1 Rib
別糸で作る一目ゴム編みの作り目

Tublar Cast On for 1×1 Ribは、伸縮性のあるとてもきれいな作り目です。
別名Invisible Cast On ともいい、作り目部分を袋状(ダブル・ニッティング)にするため縁が見えず(Invisible)、編地が自然に始まっているように見えます。

出来上がりは「別鎖の作り目で編む一目ゴム編み」とよく似ていますが、この「Tublar Cast On for 1×1 Rib」では別鎖の裏山を一目ずつ拾わなくても大丈夫。その代わり別糸でメリヤス編みを3段編む(作り目の段を含む)作業が最初に入ります。

このため使用する別糸は、すこし多め、少なくとも三段分は必要です。また別鎖の作り目とは違い、針先でひっぱりながら別糸をほどくので、使用糸とは違う色の(目立つ)すべりのよい糸を使うこともポイントです。
大切な作品にぜひ使いたい作り目です。

1. 別糸を使い、必要な目数÷2の数(輪編みの場合は必要目数÷2に1を足した数)の作り目を作ります(作り目は好みの方法で。下記はKnitted Cast Onで作りました)。


2. 別糸で表編みを1段、裏編みを1段、計2段のメリヤス編みを編みます。次の段から使用糸に変え、表編みを1段、裏編みを1段、表編みを1段、計3段のメリヤス編みを編みます。


3. 増し目の段:編地を裏返し(編地の裏地を見ながら)、最初の目を裏編みで編みます。


4. 糸を編地の後ろ側にまわします(表編みするときのように)。


5. 右針の先を別糸で編んだ編地との境にある、使用糸のシンカーループに入れ、


6. そのループをねじらないように左針に移し、表編みします。


7. 針にかかっている目は裏編み、シンカーループは表編みといった具合に、3~6を最後まで繰り返します(輪編みの場合は最後から1目手前まで繰り返し、最後の1目は裏編み)。


以下、8~9は輪編みの場合です。往復編みの場合は、10へ。

8. 編地を裏返し、前段の記号通りに一目ゴム編みを最後から1目残るまで編みます。最後の1目は、編まずにそのまま右針に移します(すべり目をする)。


9. 輪編みの場合:ねじらないように注意しながら輪の形にし、右針にある最後の一目(すべり目した目)を左針に移し、この目と次の1目を2目一度にします(編地の最初と最後の目を2目一度にして輪にする)。その後、一目ゴム編みを段の最後まで編みます。


10.1目ゴム編みを必要段編み、針の先で別糸をほどきながら外します。


他のチュートリアルを見る

「災いを食べてくださる」 うそ(土焼き) 岡崎天満宮

2017年が明けて、はや三週間(弱)。
今年も何卒よろしくお願い申し上げます。

さて、今年の年明けのこと。
帰省を兼ねて、生まれ故郷、愛知県岡崎市のとある神社に初詣に出かけました。ここで正月中にだけ授与されるという、すこし変わった縁起物(お守り)があると聞いたのです。
ということで以下、心覚えを兼ねたレポートです。
uso_1


よく晴れた1月2日。
市街地を抜け、すこし上り坂になった細い道を曲がり、「岡崎天満宮」(→リンク)の駐車場に車をとめました。
こじんまりとした境内は、混み過ぎも空き過ぎもせず、ちょうどいいくらいの初詣客で賑わっています。のんびりとした雰囲気の参拝客が多いのは、ほとんどが近所の方だからでしょうか。

uso_2

この神社で正月中に授与されているのは「うそ」という縁起物です。
「うそ」とは、全国の天満宮で授与されている鳥の形をしたお守りのこと。大きな口が災いを食べてくれると信じられ、「替えましょ、替えましょ」と云いながら「うそ」を変えっこする、いくぶん不思議な神事「鷽替え」(→リンク)でも知られています。
一般的な「うそ」は、総本社・太宰府天満宮のものを含め木彫りですが(→リンク)、なんとここのは土焼き! 全国でも珍しい「うそ」なのです。
ちょろちょろと流れる水音を聞きながら手水をとり、境内を見まわしましたが、「うそ」はどこにも見当たりません。

uso_3


家族連れのあとから階段を上り、お参りを済ませ、向かって隣の授与所へ向かいます。
すると、ありました!
「鷽」と書かれた白い袋の横に、黒い顔をした、丸い目の奇妙なものが、にょきっ。
おー。 つるりとした頭とトボけた顔がなんともいえません(冒頭写真参照)。鳥、というよりなにかの妖怪のようでもあります。
袋はホッチキスで口を留めてありました。
「なかを見て、選んだりって…できますか?」
巫女さんに訊いてみましたが、やはりそれは無理とのこと(そりゃ、そうだ)。

uso_7

厄除けと合わせて一体いただき、先ほどの手水舎の前に戻ると、ああ、なんてことでしょう。
さっきは気がつかなかった本殿へと向かう階段脇。鳥の形をしたちいさな石像の足元に、たくさんの「うそ」がひしめき合っています。
「うそ塚」と石像にはありました。

uso_6


単独でもかなり目立ちますが、大量に集まると、また違った迫力があります。
前から後ろから、夢中で集合写真を撮っていたら、
「うそ、ってなに?」
「なにかね、かわうそ?」
まわりの人が遠巻きにひそひそと話し始めました。
「うそ」についてはもちろん、この神社の「うそ」がいくぶん変わった「うそ」であることも、あまり知られてはいないようです。

uso_5

後ろから。背中はみどり色。

uso_4
上から。ほんとにトリ?

一年間おまつりした「うそ」は、次の年の1月7日に「鷽替神事」を行い、この「うそ塚」に納めるのだとか。
お正月らしいパリッとした空気にみちた境内には、梅の木が何本もあり(名札付き)、早咲きの梅も咲いていました。ちいさいけれど気持ちのいい神社。
帰省する楽しみが、またひとつ増えたお正月でありました。

オマケ
その一、授与所の神棚には、十二支を従えた「うそ」が。
uso6


その二、学問の神様だけあって、ありがたい鉛筆も授与されておりましたよ。
uso5

イベント参加のおしらせ

title


年末年始、東京・荻窪の書店Titleの2Fで開催される古本市に参加いたします。
みなさまどうぞ足をお運びくださいまし(詳細は下記)。
【追記】搬入に伺いましたが、いい本がたくさん! わたしもお客になりたいくらいでした。
バタバタしていて(荷物未着&お迎えタイムリミット)写真を撮ってこれなかったのが残念です。
————
「本屋Title 2Fの古本市」
荻窪の本屋Titleの2階ギャラリースペースにて古本市を開催いたします。
http://www.title-books.com/event/2158

12/27(火) ~ 1/8(日)の13日間 
(内、12/31日、1/1~4の5日間はお休み)

〇参加店舗
えほんやるすばんばんするかいしゃ / ひるのつき(元・海月書林) / 一角文庫 / ハナメガネ商会 / トムズボックス / 古書玉椿 / Los Papelotes / BOOKS青いカバ / にわとり文庫

新パターン・ニット帽「ケイ」

keifeature
新しいパターンをラベリー、当サイトの編み物パターン・ページにアップしました。
男女兼用のニット帽「ケイ」です。

img4f


太めの糸でざくざくと編んでいく帽子で、男子が目深にかぶっても、女子がポンポン(オプション)つきでゆったりかぶってもOKなデザイン。
簡単なステッチでできるジグザグ模様が楽しく、あっという間に編みあがります。

ジグザグ模様は、以前デザインしたwave scarfと同じく浮き目を使っていますが、あちらとは編み方がいくぶん異なります。でも簡単なのはどちらも一緒。表編みと浮き目だけで出来上がる、編み物初心者にもおすすめの模様で、今回はリブとジグザグがつながって見えるようにしてみました。

keihat2

サンプル使用糸は、マデリントッシュのTosh Chunky。
この糸、名前にChunky(極太)とありますが、実際にゲージをとってみると、ちょっと太めのAran(並太)あたりになります(18目×25段=メリヤス編み10cm四方・5.5mm針)。
むっちりとした弾力のある糸なので、Chunkyのパターンでざっくり編んでもいい感じになるよ、ということなのでしょうか…(ラベリーの糸ページ&海外毛糸屋さんの糸紹介でも、この糸って正確にはAranよね~とみなさんおっしゃっておりますがが)。

keihat4

あと、この糸は防縮加工のせいか、ブロッキングすると風合いがだいぶ変わります。むちむち感が和らぎ、くた~っと柔らかくなるというか。ゲージもかなり変わるので(わたしは特にタテが伸びました)、そのあたりは気をつけたほうがいいかもしれません。
もちろんこの糸以外を使って頂いても、ぜんぜんOK。これはあくまでもサンプルなので、ゲージを参考にお好きな糸でご自分だけのニット帽を編んでみてください。

そうそう。最後にひとつだけ。このパターンでは、模様の段ずれを防ぐため「段の始まりのマーカー」(BORマーカー=Beginning of round marker)の場所を変える作業が、途中、何度か入ります。
と、書くと何やら難しそうですが、記載した編み方の通りに編んでいけば大丈夫(今回はこの作業、つまり編み図にしづらいテクニックが入るので、日本語版も文章形式にしました)。
もし分かりにくい場合は、また詳しく解説しますので、遠慮なくご連絡ください。

ラベリーでの購入方法は下記をご参照ください(このサイトでも追って販売予定です)。
少ない量の毛糸であっという間にできるのでプレゼントにもおすすめです。私はいま、糸をクイーン・アニーに変えて、このパターンで姪っ子の誕生日に子ども帽子を編んでいます。サンプルよりいくぶん細い糸なので、少し小さめに出来上がるはず。

今年も残すところあと少し。寒い日が続いていますが、どうぞよい冬を。Happy Knitting!!

1.パターンサイト(→http://www.ravelry.com/patterns/library/kei)の右上にある「buy it now」をクリックします。
(ちなみに同じところに「¥250.00 JPY」と値段の表示がありますが、これは250円の意味です)
rav

2.でてきたポップアップの「buy now」をクリック。
rav2

3.paypalアカウントを持っている場合はパスワードを入力し、
持っていない場合は下の「Don’t have a paypal accunt」(赤丸)をクリック。
rave3

4.プルダウンメニューの国を「Japan」に変え(変えると日本語になります)、クレジット情報を入力。同意し、支払い終わったら、ページが変わるので「Downlad Your Patterns Now」をクリック。
rave4

5.Ravelryサイトに戻るので、日本語ファイルをクリック。
(Ravelryアカウントを持っている場合は、クリックしなくてもご自分のlibrary内に自動的に格納されます)

6.Ravelryのアカウントを持っていない場合は、downloads@ravelry.comからくるメールにあるダウンロード先をクリックすればダウンロードが完了します。

Knitted Cast On 編みながら作る作り目

Knitted Cast Onは、編みながら作る作り目です。縁が薄く、ゆるめに仕上がります。編みながら作れるため、編地の端で増し目をする際にもよく使われます。

1. 左針に編み始めの目(スリップ・ノット)を作ります(編んでいる途中で増し目をする場合は、増し目の前の目まで編みます)。
kco


2. 右針で表目を編むように糸をひっかけ、引き出します。
kco2_i


kco3


3. 左針にかかった目(スリップ・ノット)はそのままに、右針で引き出した糸を左針に移します。

kco4_i


kco5


これで1目できました。
必要目数まで、2~3を繰り返します。

他のチュートリアルを見る

W&T(Wrap & Turn) 引き返し編み

W&Tは海外でよく使われる引き返し編みです。
Wrap & Turnという名前の通り、編み目に糸を巻いて(Wrap)、編地をひっくり返す(Turn)のがポイント。最初はとっつきにくく感じるかもしれませんが、慣れればとても簡単。知っておくと、いろいろなものを編むときに使える、とても便利な編み方です。

NOTE
・写真は分かりやすいように、引き返し編みの段はグレー、その前段はブラウンで編んでいます。
・ここではメリヤス編みでのW&Tを取り上げました。
・W&Tで目に巻きつけた糸を、次段で拾う作業は「picking up the wrap」(ラップの目を拾う)といい、日本の引き返し編みの「段消し」にあたります。「W&T」 も 「picking up the wrap」 も編地の表側と裏側で少々手順が異なります。

編地の表側でのW&T

W&Tをする目の手前まで表編みで編む。

wandt2
W&Tをする目を左針から右針にそのまま移し、

wandt3
糸を前にまわす(目に糸をひっかける)。

wandt4
糸をひっかけたまま目を右針から左針へ戻し、

wandt5
右針と左針の間から糸を後ろへまわし、目に糸を巻きつける。

wandt6
糸を目に巻きつけたまま編地をひっくり返し、そのまま裏編みを編んでいく。

編地の裏側でのW&T
wandt_p
W&Tをする目の手前まで裏編みで編む。

wandt_p1
W&Tをする目を左針から右針にそのまま移し、目の手前にある糸を後ろにまわす(目に糸をひっかける)。

wandt_p2
目を左針に戻す。

wandt_p3
目に糸を巻きつけたまま編地をひっくり返し、そのまま表編みを編んでいく。

Picking up the wrap(編地の表側で前段のwrapを拾う場合)
wandt7
Wrap された目の手前まで表編みを編み、

wandt8
Wrapをすくいながら、

wandt9
そのままWrap された目に右針を入れ、

wandt10
一緒に表編みを編む。

Picking up the wrap(編地の裏側で前段のwrapを拾う場合)
wandt_p4
Wrap された目の手前まで裏編みを編み、

wandt_p5
目にWrapした(巻きついた)糸を右針ですくって、

wandt_p6
左針にのせ、

wandt_p7
右針をWrapされていた目とWrapの両方に入れ、

wandt_p8
一緒に裏編みする。

他のチュートリアルを見る

新パターン・カーディガン「アコ」

cardi_3a

新しいパターン「アコ」をravelryにアップしました。
トップダウンで編む子ども用カーディガンです(無料パターン)。

寒さが厳しくなるこの季節。
さっと羽織れる薄手のカーディガンがあると、親も子も、なにかと重宝します。
というわけで今年の初めに娘に作ったものを、サイズ展開してみました。

サイズは、2/3 (4/5, 6/7, 8/9)歳のぜんぶで4つ(それぞれ日本式サイズで95、110、120、130cmあたり・サイズ詳細は下記)。

袖の長さは六分丈ですが、トップダウンで編んでいくので、お好みで変えることができます(わたしは半袖あたりで止めたものを、真夏の冷房対策などで活用していました)。

また(パターンには書いていませんが)袖の太さも、じつは変えることができます。
お子さんの腕回りを図ってみて、もし、もう少し太いほうがいいかな、という場合は、袖部分だけサイズを上げて編んでみてください。
アームホールの周囲から拾い目をして袖を作るというテクニックを使っているので、こんなフレキシブルなこともできるようになりました。

オプションのポケットは、娘の希望でリボンつき!
アメちゃんかドングリくらいしか入らないちっちゃいポケットですが、「わー女の子っぽい(はあと)」と娘は気に入ってくれたようです。

比較的ぴったりめのサイズなので、お腹ぽんぽこりん世代の2~6歳あたりだと、お腹周りが若干ぴちぴちになるかもしれません。この世代ならではで、それもかわいいのですが、気になる場合は上のボタンだけ留めて、”お姉さんっぽく”着こなすのもおすすめです。

またパターンに出てくるW&T(引き返し編み)や、袖山の作り方など、日本の編み物本であまり馴染みのないテクニックについては、写真付きチュートリアルを作ってみました(→こちら)。よかったらご活用ください。

パターンは間違いがないようできるだけ気をつけていますが、分からないところ、記述ミスなどありましたら、お手数をおかけしていまい恐縮ですが、こちらまでご連絡いただけたら幸いです。

娘と同じぐらいのお子さんをお持ちのお母さんに(もちろんお父さん、おばさん、おじさん、おばあちゃん、おじいちゃんにも!)楽しんでいただけたらいいなー、と思ってまとめてみました。ご感想、着画も大募集。インスタに載せてくださってもうれしいです。

無料パターンのダウンロードは、download nowをクリックして出てきたページの「download file」ボタンをクリックするか、以下の方法でもできます。
どんなものか見てみるだけでもOKなので、お気軽にダウンロードください。

1.ラベリーの専用ページに飛び、画面右上の枠内にある「download」をクリック(以下の参考画像、パターンは違いますが、ダウンロード方法は同じです)。ravelry_free

2.ポップアップで出てくる画面の「download PDF」の文字(英語版と日本語版2種類ありますので、お好みの方を)をクリックすればダウンロードが始まります。
ravelry_free

カーディガン「アコ」

cardi_img3

サイズ
2/3(4/5, 6/7, 8/9)歳サイズ
胸囲57(60, 66, 69)cm
腕回り20(21,22,23)cm
それぞれ日本式サイズで95(110、120、130)cmあたりになります


ホルストガーンのCoast (350m /50g)を、それぞれ1470/105(1700/125, 2000/145, 2300/165)m/g 使用(二本取り)
サンプルは4/5歳サイズ(110cm)、色は灰色がSilver Greyと紺色がDark Navyです


8号(4.5mm)、7号(4.2mm)の輪針(コードの長さが60cm以上のもの) または棒針。ゲージがあわない場合は針の号数を変えてください

その他の材料
マーカー(目数リング)、取り外し可能なマーカー、ほつれ止め2つ(または別糸2本)、使用糸と色違いの長め(1m位)の別糸、とじ針、ボタン(5個・1.5~2mm)

NOTE
・糸はすべて2本取りです。
・袖山は引き返し編みで編み、その後袖を輪編みで編んでいきます。
・サンプルの袖は六分丈ですが、長さは好みで変更可能です。
・襟と前立ては身ごろから拾い目をして編みます。
・ポケットつき(オプション)
・W&T、トップダウン&セットインスリーブで編む袖山の作り方、編みながら作る作り目などの画像付きチュートリアルはこちらに掲載しています。

トップダウン&セットインスリーブの袖山

Sleeve cap(Top-down&Set-in-sleeves)
アームホールに沿って拾い目をし、W&T(引き返し編み)を使い、トップダウンで作っていく袖山です。

NOTE
・ここでは袖山をメリヤス編みで作ります。
(パターンによっては模様編み等の場合もあります)
・W&T(引き返し編み)の詳しい解説はこちら

準備の段
sleevecap0ib
使用糸(ここでは紺)と別糸(グレー・使用糸と違う色)を一緒にし、袖下中央から時計回りにアームホールに沿って指定の目数を拾い、段の始まりにマーカーを入れ(の箇所)、輪にする。
取り外し可能なマーカー(マーカー1~4)をパターンの指定箇所につける(上画像は別糸と使用糸でアームホールの周囲を拾い終わり、マーカーを入れたところ)。

ここから以下のように、引き返し編み(W&T)を使って、袖山を作っていきます。

引き返し編み(W&T)の段1(表側)
作品使用糸のみに戻し、マーカー3まで表編みで編む。
sleevecap_i
マーカー3を外し、次の目をW&T。

引き返し編み(W&T)の段2(裏側)
裏編みで、マーカー2まで編み戻る。
sleevecap2_i
マーカー2を外し、次の目をW&T。

引き返し編み(W&T)の段3(表側)
先ほどwrapした目(糸を巻き付けた目)の直前まで表編みで戻る。
sleevecap3_i
wrapを拾い(目に巻き付いた糸の下から針を入れ、本来編むはずの目と一緒にして表編みする)、その次の目をW&T。

引き返し編み(W&T)の段4(裏側)
前の段でwrapした目の直前まで裏編みで戻る。
sleevecap4_i
wrapを拾い(編み地の向う側からwrapをすくいあげて左針に乗せ、本来の目と一緒に裏編みをする)、その次の目をW&T。

引き返し編み(W&T)の段34を、マーカー1と4の直前の目をW&Tするまで続ける。sleevecap5a

次の段(表側)
マーカー4の直前の目(前の段でwrapした目)の前まで表編みをする。
sleevecap6_i
wrapを拾い(目に巻き付いた糸の下から針を入れ、本来編むはずの目と一緒にして表編みする)、マーカー4を外し、袖下の輪の始まりを示すマーカーまで表編み。

次の段(輪編み)
マーカー1まで表編みをする。
sleevecap7_i
マーカー1を外し、その直後にあるwrapを拾いながら段の最後まで表編み。
以後、輪編みで指定の(または好みの)長さまで袖を編んでいく。

袖と見ごろの接合部をぴったりと合わせるため、以下の作業を行います。

袖と見ごろを裏返す。
sleevecap10_i0

袖下のマーカー箇所から時計回りで別糸を引き抜きつつ、「準備の段」を引き締めていく。
sleevecap10_i2
ぐるりと一周作業し、別糸を完全に引き抜く。

sleevecap9_i
できあがり(別糸を抜いた状態)。

他のチュートリアルを見る

ありがとうございます

pcimg
新サイトで通販を再開してからもうすぐ二週間が経ちます。

再開の際は、あまりに長くお休みしていたので、覚えてくださっている方はもうあまりいないだろうなあと思っていましたが、ご注文いただいた方のなかには、海月でお世話になった方々のお名前もあり、記憶にあるそのお名前に、ああ、ありがたい、とひそかにうれしさを噛みしめています。
ほんとうにありがとうございます。

また他にもいろいろな方から「おめでと~」と久しぶりにご連絡いただき、なんだか5年ぶりに水面に浮上したような心持です。気にかけていただけて感謝です。

サイトには時々、新商品を投入していますが、今日も『暮しの手帖』二世紀を含め、いくつかアップしました(画像は戦前絵葉書・高山植物)。
これから少しずつ充実させていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。

SHOPオープンしました

sld
本日、Shop部門をオープンしました。

今回は『暮しの手帖』創刊号(モダン!)、「いろは」創刊号(デットストックが見つかりました。たぶんこれが最後です)、戦前の図鑑&絵はがき、堀内誠一さんの貴重なガイド本『いりふねパリガイド』などなどを出しました。
これから少しずつ新しい商品をアップしていきたいと思っています。

以前、運営していた海月書林が通販をお休みしてからだいぶ時間がたちます。
その間にわたし自身も、本や古本をめぐる環境もずいぶん変わりました。
またインターネットの世界も(今回、Shop作成作業で身に沁みましたが)日々、たいへんな勢いで進化しています。

思えば、20代前半で海月を立ち上げたときは、まだ(それほど)価値のついていない古本に光を当てることがほんとうに楽しく、たくさんの方々に支えられながら、その楽しさだけで本を出し、「いろは」を立ち上げ、荻窪の店舗を持ったように思います。

あれから16年(ああ、もうそんなに!)。
いまのわたしになにができるのか、正直、手探り状態ではありますが、ここは初心にかえり、わたし自身がほんとうにわくわくできるもの、作り手のやむにやまれぬ想い(ここ重要!)がひしひしと感じられるものを選りすぐって並べていきたいと思います。
そしてたくさんの方々にその熱いパワーをお届けできたら、とてもうれしい。

どうぞよろしくお願いいたします。

※写真は、今日出した図鑑『日本蟹類図説』。商品紹介にも書きましたが、この美しい図画は、なんと蟹の研究で世界的に名高い著者自らがすべてを作成し、「原画の着色は妻茂子を煩はした」(序より)ものだそう。夫婦合作!

7/1(金)にSHOP開店します

shop

じめじめとした天気が続いていますが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。
さて、少しずつ作業を進めていた「ひるのつき」オンラインショップですが(ようやく)開店のめどが立ってきました。

何もなければ7月1日(金)にオープンします。
(万が一、変更がある場合は、改めてお知らせいたします)
古本(含む『暮しの手帖』)、いろは、古いもの、雑貨、編み物パターンなどなどを取り扱う予定です。今回は『暮しの手帖』も『いろは』も創刊号を出せるかもしれません。

ほんとうにオープンできるのか、お店を再開してうまくいくのか、考え始めると不安ばかりですが、まずは手を動かし、走り出したいと思っています。

なにとぞよろしくお願いいたします。 

市川慎子

図書館通い  娘と読んだ絵本のはなし5 (2歳~2歳半ごろ)

pb5 前にも書きましたが、娘がちょうど2歳になったあたりで、私たち家族は今の家に越してきました。

 その後、通い始めた図書館は、おもに4館(プラス、たまに利用が2館)。
 週に二三度、いま思うと、ちょっとどうかしてるくらいの頻度で、せっせと通っていました。

 人生でマックスの図書館通い(借りるのはほぼ絵本のみ)で改めて気づいたのが、図書館によって「つい借りてしまう本」がずいぶん違うということでした。

 たとえば『かみのけちょっきん』は隣町の図書館借りることの多かった本ですし、『ふわふわくんとアルフレッド』は、わが町の図書館でしか借りたことのない絵本でした。
 逆にいつもの本を違う図書館で探そうとすると、在庫があるはずなのになかなか見つけられず、あきらめることもよくありました。

 おそらく各館で微妙に違う「棚の作り方」が原因だったのでしょう。「棚」が大事、というのは、これまでもなんとなく分かっていたはずでしたが、こんなにも! と身をもって知ったのは初めてでした。

この時期よく読んでいた絵本リスト
頻繁な図書館通いのおかげで、この時期から読む冊数がどどーんと増えました。そのためリストもすこし長めです。
※どの絵本もこの時期よく読んだものですが、この後も、何度もくり返しず~っと読んでいます(なかには5歳になった今でも大好きなものも)。なので月齢はあくまで参考程度に。

pb5_4a

『ぞうくんのおみまい』
おぼ まこと・作 福音館書店
病気になったおばあさんのお見舞いにリンゴを持って家を出た「ぞうくん」。友だちと町へ行くバスに乗ろうとしたけれど、あらら、やってきたバスはなんと満員! 襲い掛かる災難(と空腹)に耐えながらがんばる「ぞうくん」の姿に子どもたちもドキドキそわそわ。冒険気分を満喫できます。うさぎの女の子のワンピース(ひざ上)がサイケな水玉模様だったたり、おばあさんのお布団が総☆模様だったり、はじける70年代パワー(初版は1975年)もたまりません。

現在版元品切れ(絶版)のため情報ページがありませんでした / Amazonページ(パソコン)
/ Amazonページ(モバイル)

『コッコさんおはよう』(コッコさんシリーズ)
片山健・作 福音館書店
コッコさんが眠っているうちに、「そおっと」やってきて「ゆっくり ゆっくり」、しかし着実に、空を、犬を、林の鳥を静かに起こしていく「朝」。淡い水彩のにじみから生まれる豊かでしあわせな「子ども時代」が画面じゅうできらきらと微笑んでいるような、なんともいえない幸福感に充たされる一冊です。他のコッコさんシリーズは正方形に近い「こどものとも年少版」ですが、これは縦長の「こどものとも年中版」。シリーズのなかで(いまのところ)唯一ハードカバーになっていない本でもあります。
版元の本紹介ページ / Amazonは現在この本を扱っていないようです。他のコッコさんシリーズはこちら(パソコン)

『ふわふわくんとアルフレッド』(岩波の子どもの本)
ドロシー・マリノ・作 石井桃子・訳 岩波書店
表紙の男の子の名前は「アルフレッド」。その後ろでソファーに座っているクマのぬいぐるみが「ふわふわくん」。ふたりは何をするにも一緒の仲良し(つまりラブラブ)。ところがある日、アルフレッドのもとに新しいトラのおもちゃ「しまくん」がやってきて…。目新しいコ(しまくん)の登場で、古女房(ふわふわくん)との関係がガラリと変わるという、古くて新しい永遠の三角関係が、すばらしくキュートな絵で気持ちいいくらいさっくりと描かれています。男子は「モノ」に、女子は「関係」に惹かれる傾向があるといいますが、うちの娘も「関係」を描いたこの絵本がびっくりするくらい大好きで、何かにつかれたように何度も読んで欲しがりました…。
版元の本紹介ページ(現在品切れ) / Amazonページ(パソコン) / Amazonページ(モバイル)

『どこでおひるねしようかな』
岸田衿子・文 山脇百合子・絵 福音館書店
お弁当を食べてお腹いっぱいになった動物たちが、それぞれすてきな「おひるね場所」を探し、うとうととしあわせな眠りに入るまでを描いた一冊。「ほんの すこし あかるくて すこし くらくて しずかでね きもちのいい かぜ ふくところ」。岸田衿子さんのゆっっったりとした文章と、山脇百合子さんのやさしい絵が、「おひるね」の時間を明るく包みこみます。この時期の娘は、おひるねの前はいつもこの本でした。
版元の本紹介ページ / Amazonページ(パソコン) / Amazonページ(モバイル)

pb5_3

『クリスマスのふしぎなはこ』
長谷川摂子・文 斉藤俊行・絵 福音館書店
クリスマスの朝、「ぼく」が縁側の下で見つけたちいさな木箱。そっとあけてみると「あっ、サンタさんがいる」。プレゼントが楽しみ過ぎる「ぼく」と、「ぼく」の町に少しずつ近づいてくるサンタさん。時間の経過とともに高まる期待が、見開きごとに描かれる「ぼく」とサンタさんのおかげで、さらに盛り上がるものになっています。タンスや障子のある家、クリスマスケーキを食べながら日本酒で晩酌するお父さんなど、マットな色合いで描かれた、へんに外国っぽくない「日本の正しいクリスマス」も、この絵本が持つ独特の味わいに一役買っているよう。
版元の本紹介ページ / Amazonページ(パソコン) / Amazonページ(モバイル)

『トンガのきいちごつみ』
広野多珂子・作 ひさかたチャイルド
タンポポを摘んだり、赤い実を採ったり。散歩に出ても驚くほど進まない、この時期の子どもたち。低い目線のおかげで、いろいろなものが大人より大きく、そして興味深く見えてしまうのでしょうか。ヘビに出会ったり、キツネに襲われたり。ちいさな体でひとり(一匹?)、キイチゴを摘みに出かける子ネズミ・トンガの冒険は、そんな子どもたちにぴったり。トンガのミニ・サイズにあわせて、大きくかつリアルに描かれた春の草花にもうっとりします。
版元の本紹介ページ(現在、版元品切れ) / Amazonページ(パソコン)
/ Amazonページ(モバイル)

『やまのディスコ』
スズキコージ・作 架空社
オープンしたばかりの「やまのディスコ」に出かけた、「しろうまのみねこさん」(表紙向かって左)と「やぎのさんきちくん」(同、右)。こっくりとした色合いで描かれた、たくさんの動物たちが繰り広げるお話は、すばらしく面白くでもどこか不思議な夢のようで、これぞめくるめくスズキコージ・ワールド。「くりのみ じゅっこ」とか「どぎまぎしていると」とか、思わずクスリと笑ってしまう言葉もすてき。
版元ホームページは(なんと男前なことに!)ないようです / Amazonページ(パソコン)
/ Amazonページ(モバイル)

pb5_2a

『かえりみち』
あまんきみこ・作 西巻茅子・絵 童心社
あまんきみこさんの文章は、いつだってちょっぴり古風でやさしくって上品で、すてきに女の子っぽい「女学生」のよう。この絵本は、そのあまんさんのお話に、これまた女の子らしい西巻茅子さんの絵がそえられた、とても可愛らしい迷子さんたちの物語。かえりみちを探して泣くちいさい子さんたちの「あーん」という声や、「にこっ」と笑う「こぎつね」に、「くくっ」と笑う「こうさぎ」。読んでいてつい「にっこり」してしまうあまんきみこ節が楽しめます。わたしはこの本のお母さんが着ている水色のワンピースが憧れで、いつかこんな服が似合う女の人になりたいものだ、とよく思います。
版元の本紹介ページ / Amazonページ(パソコン)
/ Amazonページ(モバイル)
(わたしの持っている本(2013年重刷)より、図書館で借りた初版(1979年)のほうが印刷の色がきれいなので、西巻さんのモダンな色遣いをより味わいたい方は、初版を一度見てみるのもいいかもしれません)

『かみのけちょっきん』
松竹いね子・作  織茂恭子・絵 福音館書店
「じょき じょき しゃき しゃき ちょき ちょき ちょっきん」。この本の「みきちゃん」と同じく子どもの髪は「おかあさん美容室」で、というご家庭、多いのではないでしょうか(うちもそうです)。長く伸びた髪がさっぱりしていく様子が面白いのか、それとも散髪を嫌がる「みきちゃん」に感じるところがあったのか、この本もこの時期なぜかよく読んで欲しがりました。輪郭のはっきりした切り紙のような絵と、リズミカルなハサミの音が見事なハーモニーを奏でる、目と耳に残る絵本でもあります。
版元の本紹介ページ(現在、バックナンバーの在庫なし) / Amazonページ(パソコン)
/ Amazonページ(モバイル)

『ほら、きのこが……』(たくさんのふしぎ傑作集)
越智典子・文 伊沢正名・写真 福音館書店
白い網をかぶったキノコ、闇夜に光るキノコ、ハート型のキノコ、キノコ、キノコ…いろーんなキノコがたっぷりごっそり楽しめる写真絵本。けむりのような胞子を「プフォウ…」と吹き出す「ツチグリ」や、一晩で溶ける「ヒトヨタケ」なんて不思議なキノコの写真も。我が家では一通り読んだ後、裏表紙に並んだキノコの写真を眺めながら、本文のどこにそのキノコがいるのか探す「キノコ探し」をして楽しんでいました。しかし普通の家の柱(たぶん)からにょきっと生えた立派な「マツオウジ」にはびっくり! 衝撃の写真です…。
版元の本紹介ページ(現在品切れ) / Amazonページ(パソコン)
/ Amazonページ(モバイル)

『ぐりとぐらとすみれちゃん』
なかがわりえこ・作 やまわきゆりこ・絵 福音館書店
とってもかわいらしい女の子「すみれちゃん」が登場する、ぐりとぐらシリーズの記念すべき第6作目!(パチパチ)このすみれちゃん、なんと大きなかぼちゃを入れたリュックをしょって、ぐりとぐらのところへやってきます。すみれちゃんの可憐なワンピース、ぐりとぐらの家の壁にさりげなく飾られたリースなど、改めて読むぐりとぐらは普通におしゃれでかわいくて、簡単な内容なのに面白くて中身ぎっしりで、ああ、ほんとうにさすがの名作です。「あまい ぽくぽくの かぼちゃ」が大好きな娘は、かぼちゃのごちそうが並ぶシーンにもくぎづけでした。
版元の本紹介ページ / Amazonページ(パソコン)
/ Amazonページ(モバイル)

pb5_1b

『わらって わにさん』
水野翠・作 福音館書店
いつも元気な「わにさん」が泣いている! それを見た「にわとり」は、「わにさん」を元気づけようと、「りす」「すかんく」「くま」「まんとひひ」(並べるとしりとりに!)を誘って、「わにさん」をなぐさめに出かけます。「わらって わにさん / わらって わにさん / わにさん わらってよー」…♪「にわとり」が「わにさん」のために作ったこの歌を、娘はしょげているわたしによく歌ってくれました(「わにさん」を「かあさん」に変えて)。笑ったり、泣いたり、なぐさめたり。お友だちとのやりとりがなんとなく分かってきたこの時期の子どもたちにおすすめの一冊でもあります。
版元の本紹介ページ(現在、バックナンバーの在庫は品切れ) / 現在、Amazonにも登録なし

『ちょっとかして』
きのしたあつこ・作 偕成社
おもちゃの飛行機でも、ヨットでも、むしとりあみでも、なんでも弟より「いいもの」を持っているお兄ちゃん。「ねえ、ちょっとかして」と弟が云っても、お兄ちゃんはいつも「だめ、ちびはそれでいいんだよ」。そんな弟の前にちいさなカエルが現れて……。 まだまだおもちゃの取り合いが多いこの年頃の子どもたちにとって「かして」は魔法の言葉。その言葉をめぐる、だれもが持っている葛藤(と欲望)が、色数の少ないちょっぴり外国っぽい絵で淡々と、でもどこかコミカルに描かれています。ミニサイズの判型もまたコンパクトで好ましい。
古い本(1979年初版)のせいか版元の本紹介ページなし / Amazonページ(パソコン)
/ Amazonページ(モバイル)

おはなしの入口  娘と読んだ絵本のはなし4 (1歳半~2歳ごろ)

 歩き始めたらまた大変よ~と周囲の先輩に耳打ちされていましたが、この時期は、はい、わたしもやはり大変でした。

 かわいくて、面白くて、楽しくてというときも、もちろんたくさんありましたが、ちょうどこのころ主人と離れて暮らしてたこともあり、目の離せない子どもをひとりで預かる責任に、なにかあったらどうしよう! と四六時中、よけいな心配をしていたような気がします。

 よってこのころ読んだ絵本のこと、じつはあまり記憶にないのですが、ひとつだけ覚えているのは、娘が林明子さん好きだと気づいたことです。

 前回紹介した『おつきさまこんばんは』でも、その片鱗は垣間見えていましたが、決定的になったのは、筒井頼子さん・作の『はじめてのおつかい』でした。
 まだ難しいかもと思いつつ図書館で借り、まずは文章をざっくり要約して読んであげたら、これが大ヒット。終わるやいなや、すかさずエンドレス・リピート体制で、返すときはひっくりかえって大泣きしました(祝・初の「返却拒否」)。
 その後に読んだ『ぼくはあるいたまっすぐまっすぐ』も強烈な「返却拒否」を受けたので、よほど好きだったのでしょう。

 そういえば、この時期、すこし難しいかな? と感じる(でも本人が好きそう&借りたいと云う)絵本は、まず話を要約して読んであげていました。
 たとえば『はじめてのおつかい』の最初のページは、おかあさんの絵を指さしながら「ひとりで、おつかい、いってくれる?」と云い、次は書いてある他の文章を読まずに、みいちゃんの絵を指さしながら「ひとりで!」といった具合にです。

 我が家の場合、ここでうまくいけば「つかみはOK」というわけで、案外すんなりとお話の世界に入ってくれました。

 と、たいへん過ぎて忘れていたと思っていたのに、こうやって書いているといろいろ思い出すものですねえ。ほんの少し前のことなのに、もう懐かしい。

絵本リスト
どの絵本もこの時期よく読んだものですが、この後も、何度もくり返しず~っと読んでいます(なかには5歳になった今でも大好きなものも)。なので月齢はあくまで参考程度に。

pb4a

『はじめてのおつかい』
筒井頼子・作 林明子・絵 福音館書店
赤ちゃんのお世話で忙しいママに頼まれて、近所の商店へ牛乳を買いに行くことになった5歳の「みいちゃん」。「ママのために」という重要(かつ小さな女の子が大好き)なミッションを胸に、さまざまな困難をクリアし、少し「おねえさん」になった自分になって帰ってくる。女の子の冒険小説としても読める内容が、林さんの温かく優しい、そして細かいところまで見事にこだわったかわいらしい絵で、さらに心躍るものになっています。お店の名前が作者の名をもじった「筒井商店」だったり、散りばめられたたくさんの遊び心にもノックアウト。
版元の本紹介ページ / Amazonページ(パソコン) / Amazonページ(モバイル)

『ぼくはあるいたまっすぐまっすぐ』
マーガレット・ワイズ・ブラウン・作 坪井郁実・文 林明子・絵 ペンギン社
おばあちゃんに教えられた通り「まっすぐまっすぐ」、道でないところもただ「まっすぐ」歩いていく男の子。男の子と一緒に新しい「道」を作っていくような感覚が、なんともいえないのでしょうか。5歳になったいまでも、娘は男の子が歩く見えない道を、指でなぞっては楽しんでいます。花とかイチゴとか出てくるものがいちいちかわいらしいのもうれしい。
版元の本紹介ページ / Amazonページ(パソコン) / Amazonページ(モバイル)

pb4b
『おいしいよ』
神沢利子・作 真島節子・絵 こぐま社
トマト、にんじん、おさかな、ぶどう、りんごにケーキにソフトクリーム! 「ぼくの すきなものは これと これ きみの すきなものは なあに」。動物たちがそれぞれ大好きな食べ物をおいしそーに食べるシーンに、「ごはん」を食べ始めた子どもたちもきっと興味津々。茶色×ピンク(アリのページ)、黒×緑(ネコのページ)といった、70年代っぽいパキッとおしゃれな色の組み合わせもすてき(初版は1973年)。わたしが持っているのは福音館書店から出ていたペーパーバック版ですが(写真上)、現在は同じ内容のものがこぐま社からハードカバーで出ています。
版元の本紹介ページ / Amazonページ(パソコン)
Amazonページ(モバイル)

『どうぶつたちのおかいもの』
渡辺茂男・作 太田大八・絵 福音館書店
昭和の香りただよう商店街に、動物園の動物たちがなにやらお買い物にきた様子。紙屋で千代紙を買うヤギに、お煎餅屋さんでせんべいをみつくろうロバ…でもいったい何のための買い物? 家族で商店街へ行くことがハレの日の行事だったあの時代の、店によってガラリと変わる匂いまでもが感じられるような、太田さんのモダンで厚みのある絵がすばらしい。親も子も(もしかしたら、おじいちゃんおばあちゃんも)楽しめそうな、一冊で何度もおいしい絵本です。2014年にめでたく復刊したようで、現在はハードカバー版が入手可(写真はソフトカバー版)。
版元の本紹介ページ / Amazonページ(パソコン) / Amazonページ(モバイル)

pb4c
『おはようミケット』
パトリス・アイスプ・作 やまぐちともこ・訳 福音館書店
広い子ども部屋に散らばる、たくさんの人形とおもちゃ。細いガラス窓の向こうには、いかにも外国風な屋根並みが広がり、朝食はココアにミルクにパンにジャム! パリに住む女の子とぬいぐるみの黒猫「ミケット」の一日を描いたこの絵本は、頭からしっぽまで限りなく華やかで明るくときに大胆な「外国」で、その強烈な異国感に、昭和の女の子だったわたしは衝撃を受けました。娘もこまごまとしたキュートな小物や、派手な色遣いが印象的なようで、この絵本はなぜかずっとお気に入りです。1979年初版の本で、現在、版元にはバックナンバーがなく、古本のみで入手可のよう。
版元の本紹介ページ(現在バックナンバーの在庫なし) /
Amazonページ(パソコン) / Amazonページ(モバイル)

『いちご』
平山和子・作 福音館書店
まだスプーンやフォークが上手に使えないちいさな子は、手づかみで食べられるものが大好き。可愛くておいしい「いちご」は、なかでもその筆頭。あたたかい春が来て、緑色のいちごの実がなり、少しずつ赤くなり「さあ どうぞ」「あまいですよ。さあ どうぞ」とあちこちからうれしい声がかかるページ。娘も絵本のイチゴを大急ぎでエア採りし、両手でぱくぱくとエア食べし、最後は「おかーあさんもー」とたくさん採ってくれました(エアで)。リアルで温かみのある平山さんのイチゴは、ほんとうにおいしそう! 見ているだけでしあわせな気分になります。

版元の本紹介ページ / Amazonページ(パソコン) / Amazonページ(モバイル)