3/16◎入荷のお知らせ 『アイヌの生活』

スウェーデン・ノルウェーの織物本、アイヌの人々の写真冊子、イタリアの手芸雑誌、フィリシタス・クーンのかわいらしい絵本など入れました。

スウェーデンの手織り本『Vav med tradition』伝統を織る
フェリシタス・クーンのイラスト絵本『 Uber Stock und uber Stein』
イタリア手芸雑誌『RAKAM』1993年3月号
イタリア手芸雑誌『RAKAM』1992年4月号
織り物のパターン集&織物ガイド二冊合本『Lar a vave pa tangentvev&Veve monstre』
『アイヌの生活』北方文化写真シリーズ
セゾン・ド・ノンノ特集・パリ大地図帳

今日入れた『アイヌの生活』は、アイヌの人々の暮らしぶりを写真とテキストで記録した一冊です。

『アイヌの生活』北方文化写真シリーズ


本書では、機織り、裁縫、むしろ編みなどにいそしむアイヌ女性の様子も、写真で取り上げられています。
アイヌ民族博物館HP(→LINK)によると
「好きな異性ができると、男性は女性用小刀などの道具類、女性は手甲などの衣服類をプレゼントし、受け取った側は、それらを身につけることで交際の意思表示をしたといわれます。」
とあるように、男女間の好意を表す手段として、ハンドメイドの品を贈りあうというのがいいですねえ。書籍コメントにも引用したように、
「刺繍の上手なことが女子の美点の一つに数えられると共に、美しい芸術彫刻品をつくることが男の誇りの一つとされていたのである」(「彫刻」『アイヌの生活』)
というのもすてきです。

明治初期のアイヌの人々といえば『イザベラ・バードの日本紀行』もよく知られています。
維新後まもない明治期に、東北を経て北海道に渡ったイギリス人女性イザベラ・バードは、どこか「ヨーロッパ的な」アイヌの人々がたいそう気に入ったようで、彼らの暮らしぶりを結構な分量をさいて克明に記しています。
「アイヌの女は、できるときにむしろや樹皮布を完成品あるいは材料として売りますが、夫は妻の儲けを取るようなことはしません。アイヌの女性はだれでも樹皮布のつくり方を心得ています」
「樹皮で織った布は耐久性があって美しく、自然の色合いもさまざまで、手芸愛好家におなじみの生地『パナマ・キャンヴァス』とどこか似ています」
機織り、入れ墨、結婚、女性の地位など、アイヌの人々の暮らしが、こちらは文章で、ですが、詳しく記されていておもしろい。
ちなみにこの本、上下二巻あり、アイヌの人々について触れてあるのは、下巻。おすすめです。
(出版社→ LINK ・アマゾン→ LINK

暖かくなったかと思ったら、今日は一転、ひどく寒くなりましたね。
季節の変わり目です。
良い週末を。