12 June 2015 おはなし

15_06_12
hana
hana

「ねえ、おかあさん。おはなしがね、気持ちのなかを流れてくの」

編み物をするわたしのとなりで、絵本を読んでいた娘が云いました。

投げ出した足の上に、開いた『からすのパンやさん』がのっています。

「黙読」という言葉を、そういえば、この人は知らなかった。

降り出した雨が、ゆっくりと軒先を打ち始めました。